探偵にも資格・試験は存在する！
実は探偵にも、資格試験があることをご存知でしたか？
基本的な前提として、法律上で探偵業は以下の通りに定義付けされています。
「他人の依頼を受けて、特定人の所在又は行動についての情報であって当該依頼に係るものを収集することを目的として、面接による聞込み、尾行、張込みその他これらに類する方法により実地の調査を行い、その調査の結果を当該依頼者に報告する業務」
しかし、探偵や興信所に依頼がある調査は、この定義以外の内容も多く含まれており、それらも含めて法を遵守しながら調べて行きます。
平成19年に探偵業法が設けられ、探偵業を行う際には公安委員会に届出を行うことになりました。裏を返せば、届出を行った個人または法人は、探偵業者または探偵業務従事者と名乗り、調査を請け負うことができます。
ところが、探偵業は届出を行ったからと言って、すぐに調査の結果が出せるものではなく、それぞれが持つ技術や能力が均一ではないため、成果にバラつきが発生してしまいます。
探偵を養成する専門の学校や講座もありますが、探偵業は実際の調査を行うようになってからも、絶えず能力や技術の向上を図っていくことが必要不可欠であり、努力を続けなければ結果が伴わないシビアな職業です。
また、探偵業に従事する者の専門的知識や能力の向上は、社会的にも求められていると考えられます。
消費者が安心して調査を依頼できる探偵業界の環境を作ることを目的として、一般社団法人・日本探偵業協会では以下のようなライセンスの検定を行っております。
一級探偵調査士検定
聞き込み・尾行・張り込み・撮影などの技術および能力とも一定のレベル以上であると認められ、同時に関係法令に対する正しい知識も有していると、日本探偵業協会が認定または検定試験に合格した者。
＜試験内容＞
筆記試験と技能試験で判定され、筆記試験では90％以上の正解率が求められます。
筆記試験を合格した者のみが技能試験へと進むことができ、技能試験では、尾行や張り込みに関する技術だけではなく、パソコンスキルやカメラ・ビデオの取り扱いについてチェックを受けます。
合格後、一級探偵調査士としての有効期間は3年間で、期限内に日本探偵業協会が指定する講習を受けることで、資格の保有期間は延長されます。
探偵業務管理士検定
各種の法令諸規則等に関する正しい知識と深い理解を有することが必要で、加盟員の内部管理体制強化・教育指導や適切な営業活動を行うための、主に事業者及び管理職向けの資格。日本探偵業協会が認定または検定試験に合格した者。
＜試験内容＞
原則として各都道府県公安委員会へ探偵業の届け出を行った者が対象となり、法人の場合は役員、個人の場合は事業主が対象となります。
筆記試験と面接で判定され、筆記試験では95％以上の正解率が求められます。
面接は、関係法令に基づいた具体的な設問形式により行われ、合格後、探偵業務管理士検定としての有効期間は3年間で、期限内に日本探偵業協会が指定する講習を受けることで、資格の保有期間は延長されます。
資格自体は必須ではない
探偵業を営むために、公安委員会への届出は必須ですが、調査員となるための資格は必須ではありません。そのため、小さな規模の探偵事務所では繁忙期にアルバイトなどを雇って調査をさせることもあり、これでは質の高い成果は望めそうにもありません。
資格の有無は必ず確認すべき項目とまでは言えませんが、経験豊富な調査員が揃う探偵事務所を選ぶようにしましょう。
公安委員会の届出番号
悪質な探偵事務所に依頼しないために、必ず確認をして欲しいポイントは、公安委員会への届出の有無です。公式サイトを持っている探偵事務所の場合、サイト上に記載されているはずなので、まずはそこを確認してください。
以下に当サイトで紹介している探偵社・興信所の公安委員会の届出番号を記載致します。
（全国に支社や営業所がある場合は、各営業所でも届出を行っておりますが、数が多くなるため省略します）
各探偵事務所の届出番号の一例
MR探偵興信所 東京駅前相談室：東京都公安委員会 探偵業届出証明番号 第30120056号 他
総合探偵社クロル 東京：東京都公安委員会 探偵業届出証明番号 第30210097号 他
さくら幸子事務所 札幌本店：北海道公安委員会 探偵業届出証明番号 第10070117号 他
ハル探偵社 東京新宿本店：東京都公安委員会 探偵業届出証明番号 第30190235号 他
総合探偵社AMUSE 東京本店：東京都公安委員会 探偵業届出証明番号 第30140220号 他
探偵社FUJIリサーチ 東京本社：東京都公安委員会 探偵業届出証明番号 第30160194号 他
はやぶさ探偵社（東京）：東京都公安委員会 探偵業届出証明番号 第30160044号 他
ALG探偵社 東京営業所：東京都公安委員会 探偵業届出証明番号 第30130348号 他
残念ながら、公安委員会への届出を行っていても、悪質な業者は存在します。
無料相談を行った際に、少しでも不審に思うことがあったら（契約を急かす、料金が曖昧など）、その場での契約は避け、別の探偵事務所にも相談を行ってみましょう。
決して安い調査料金ではないので、しっかりと比べてみることが大切です。
